STEM教育導入の課題
大きな注目を集めているSTEM教育ですが、実際の教育現場においては導入について様々な課題があります。
実際のところ導入を進めたくても物理的、人的など様々な理由によって導入がすすまないという事があります。
実際どのような理由によって導入がすすまないか課題点を紹介します。
■課題1:ICT活用の遅れ
日本が海外の教育現場と比較したときに最も遅れをとっているのではと言われているのがICTの活用です。ICT(情報通信技術)とは、PCだけでなくスマートフォンやスマートスピーカーなど、さまざまな形状のコンピュータを使った情報処理や通信技術の総称のことで、教育現場においては例えばタブレットやスマートフォンのなどの機器(端末)のほか、学校内での安定した高速通信が実現できるインターネット環境が必要になります。
いくらタブレットやスマートフォンの生徒全員分そろえたとしても、例えばネットにつながりにくい、通信が安定せずページの切り替わりが遅いと授業に大きな影響を及ぼします。
■課題2:指導できる教育者不足
ICTが活用できる環境を整備したとしても、実際教えていくのは先生になります。つまりこのSTEM教育を実践できる先生が不足していることも大きな課題の一つに挙げられています。当然といえば当然ですがSTEM教育が日本に根付いてまだ日が浅いため、今の先生達の中にこのSTEM教育を受けてきたという先生はほとんど現場にいないのが現状で、つまり自分で教わっていないことを指導するというのは非常に難しい課題になります。
また、先生によって知識や能力の差が大きく出てしまう可能性があり、それによって授業の質が大きく左右されます。子どもたちへ指導する先生たちへその道の専門家が研修をおこなうなどして先生の知識や経験を増やしていくことが大切になり、またICT教材の活用も課題の解消にむけた大きなポイントになります。